血液検査が正常なのに痛みが続く…その理由とは?
「CRPやMMP-3の数値が正常になったのに、まだ関節が痛い…」
こんな経験はありませんか?
血液検査の結果が良くなったのに痛みが続くと、不安になりますよね。
今回は、なぜ数値が正常でも痛みが残るのか、その主な3つの理由について解説します。
痛みが残る3つの理由
理由1:小さな関節の炎症は数値に出にくい
大きな関節と小さな関節の違い
膝などの大きな関節の炎症は、血液検査の数値(CRPなど)に反映されやすいです。
しかし、手足の指などの小さな関節で炎症が起きていても、臓器への影響が小さいため、血液検査の数値が正常範囲内にとどまることがあります。
ポイント数値が正常でも、実際には小さな関節でリウマチの炎症が続いているケースがあります。
これは関節エコー検査などで確認できることがあります。
血液検査だけでは見えない炎症が隠れている可能性があるのです。
理由2:リウマチ以外の原因(腱鞘炎など)
関節エコー検査でリウマチの炎症が見られないのに痛みがある場合、リウマチそのものではなく、腱鞘炎(けんしょうえん)などが痛みの原因になっている可能性があります。
リウマチと腱鞘炎は症状が似ているため、見分けが難しいこともあります。
腱鞘炎とは腱(けん)を包む鞘(さや)の部分に炎症が起きる病気です。
手や指の使いすぎなどが原因で起こることが多く、リウマチとは別の治療が必要になります。
理由3:関節の「歪み(ゆがみ)」
関節の炎症自体が治まっていても、関節の歪みが原因で痛みが出ていることがよくあります。
これは、リウマチの症状が続く中で、関節が本来の正しい位置からずれてしまった状態です。
重要この場合、薬での治療では改善が難しいため、リハビリや関節の歪みを整えるアプローチが必要になることがあります。
それぞれの原因への対処法
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| 小さな関節の炎症 | 関節エコー検査で確認し、必要に応じて治療を調整 |
| 腱鞘炎など | リウマチとは別の治療(安静、固定など)が必要 |
| 関節の歪み | リハビリや関節の歪みを整える治療が効果的 |
医師に相談する際のポイント
血液検査が正常なのに痛みが続く場合は、以下のことを医師に伝えましょう:
伝えるべきこと
- ✓ どの関節が痛むのか(大きい関節か、小さい関節か)
- ✓ 痛みの種類(動かすと痛い、じっとしていても痛いなど)
- ✓ 関節エコー検査を受けたことがあるか
- ✓ 日常生活でどんな動作が辛いか
これらの情報が、適切な診断と治療につながります。
まとめ
血液検査の数値が正常になっても、痛みが続くことには理由があります。
痛みが残る3つの理由
- 1. 小さな関節での隠れた炎症
→ 関節エコー検査で確認できる - 2. 腱鞘炎などの合併
→ リウマチとは別の治療が必要 - 3. 関節の歪み
→ リハビリなどが有効
原因に応じて、薬だけでなくリハビリなどが有効な場合もあります。
「数値が良くなったのに痛い」ことは決しておかしなことではありません。遠慮せずに医師に相談し、あなたに合った治療法を見つけていきましょう。
