リウマチの痛みや腫れに悩んでいる方に知ってほしい、重要な事実があります。
それは、「副腎(ふくじん)」という小さな臓器が、症状の改善に大きく関わっているということです。
今回は、副腎を回復させることでリウマチの症状を変化させる、実践的な5つのポイントをご紹介します。
副腎とリウマチの深い関係
副腎は、腎臓の上に位置する小さな臓器です。ここから分泌される「コルチゾール」というホルモンには、私たちの体にとって非常に重要な2つの働きがあります。
関節の炎症を抑える
ストレスを打ち消す
しかし、現代人の多くは副腎が疲弊しています。副腎が疲れると、これらの機能が十分に働かなくなり、リウマチの症状が悪化してしまうのです。
つまり、副腎を休ませ、回復させることが、リウマチ改善への近道となります。
リウマチを改善する5つの実践ポイント
1. 小麦とカフェインを控える
パン、パスタ、うどんなどの小麦製品に含まれるグルテンは、血糖値を急激に上昇させます。その調整のために副腎が懸命に働かなければならず、大きな負担となります。
さらに、小麦は腸内環境を悪化させ、リーキーガット症候群(腸の透過性が高まる状態)の原因にもなります。これにより、全身の炎症が促進されてしまうのです。
カフェインの影響
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、脳を興奮させます。一時的には覚醒感を得られますが、その反動として副腎疲労を招いてしまいます。
完全にやめる必要はありませんが、控えめにするか、薄めて飲むことを心がけましょう。
2. 3食しっかり食べる
忙しい朝に朝食を抜いたり、ダイエットのために食事を減らしたりしていませんか?
食事を抜くリスク
食事を抜くと、血糖値が不安定になります。すると、血糖値を維持するために副腎が過剰に働かなければならず、疲弊の原因となります。
3食を規則正しく食べる
1回の量を減らして4〜5食に分けるのも効果的
血糖値を安定させることを最優先に考える
血糖値の安定は、副腎への負担を大幅に軽減します。
3. 甘いものと人工甘味料を控える
避けるべき甘味料
お菓子やジュースに含まれる以下のものは、特に注意が必要です。
人工甘味料(アスパルテーム、スクラロースなど)
果糖ブドウ糖液糖(異性化糖)
白砂糖
これらは血糖値を急激に上昇させ、副腎に大きな負担をかけます。
代わりに選ぶべきもの
新鮮な果物(適量)
低GI食品(玄米、全粒粉、豆類など)
自然な甘みのある食材
甘いものが食べたくなったら、果物を少量食べるなど、体に優しい選択を心がけましょう。
4. 早く寝て睡眠の質を高める
副腎の疲労は、同時に「脳の疲労」でもあります。質の高い睡眠は、副腎と脳の両方を回復させる最高の方法です。
理想的な睡眠習慣
就寝時間:夜11時まで
睡眠時間:7時間程度
睡眠環境:暗く、静かで、快適な温度
夜中に目が覚めてしまう方へ
寝る前にスプーン1杯のハチミツを舐めることで、夜間の血糖値が安定し、睡眠の質が向上します。
ハチミツに含まれる自然な糖分が、ゆっくりと吸収されて血糖値を一定に保ってくれるため、夜中の目覚めを防ぐことができるのです。
5. ネガティブな情報から距離を置く
情報ストレスの影響
インターネット上には、リウマチに関する様々な情報があふれています。しかし、その中には不安を煽るような悲観的な情報も少なくありません。
こうしたネガティブな情報は、知らず知らずのうちに大きなストレスとなり、副腎に悪影響を与えます。
前向きな視点を持つ
現代の医療は進歩しており、リウマチに対する優れた治療薬もたくさん開発されています。過去の悲観的な情報に振り回されず、今できることに集中することが大切です。
ここまで5つのポイントをご紹介しましたが、すべてを一度に完璧にこなそうとする必要はありません。
むしろ、「完璧にやらなければ」というプレッシャー自体が、新たなストレスとなり、副腎に負担をかけてしまいます。
小麦とカフェインを控える、3食しっかり食べる、甘いものを控える、早く寝る、ネガティブ情報を避ける――は、どれも今日から始められる実践的な方法です。
副腎を休ませ、回復させることで、体本来の炎症を抑える力を取り戻しましょう。小さな一歩が、大きな変化につながります。
