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リウマチの方へ

リウマチに良い生姜の正しい使い方|加熱温度で効果が変わる

「生姜は体にいい」とよく聞きますが、実は使い方次第で効果が大きく変わることをご存知でしょうか?

特にリウマチに悩む方にとって、生姜の「加熱方法」を知っているかどうかが、リウマチを変化させるための分かれ道となります。今回は、生姜の効果を最大限に引き出す方法をご紹介します。

生姜の効果は「温度」で決まる

生姜には主に2つの成分があり、それぞれ全く異なる効果を持っています。

生の生姜:ジンゲロール

主な効果
末端の血管を拡張する
手足の冷えを一時的に改善
解熱作用(熱を逃がす)

一時的な冷え性の改善
生の生姜に含まれる「ジンゲロール」は、体の表面を温めて熱を逃がす働きがあります。そのため、風邪で熱があるときには効果的ですが、リウマチの改善には不十分なのです。

加熱・乾燥した生姜:ショウガオール
主な効果
深部体温を上げる(体の芯から温める)
炎症を抑える
免疫機能の調整

リウマチの方の多くは、深部体温が低いという特徴があります。加熱・乾燥によって生成される「ショウガオール」は、この深部体温を効果的に上げ、炎症を抑える働きがあります。

実際に、リウマチの治療に使われる漢方薬にも、この成分が含まれています。

ショウガオールを最大限に増やす黄金ルール

生姜の効果を最大化するには、正しい温度と時間の管理が重要です。

温度の黄金ゾーン:80度〜120度
最適温度:80度〜100度
上限温度:120度まで
NGライン:150度以上(成分が壊れてしまう)

この温度帯を保つことで、ジンゲロールが効率よくショウガオールに変化します。
加熱時間:じっくり1〜3時間
80度程度でじっくり1〜3時間加熱することで、ショウガオールの量が何倍にも増加します。短時間の加熱では、この変化は十分に起こりません。

今日から実践!3つの簡単な取り入れ方

方法1:保温ボトルで生姜茶を作る【最も手軽】

用意するもの
保温性の高い水筒
生の生姜(薄くスライス)
熱湯

作り方
生姜を1〜2mm程度の薄さにスライスする
保温ボトルに生姜を入れる
熱湯を注ぐ
1〜3時間放置する
温かいうちに飲む

ポイント
朝作って、日中少しずつ飲むのがおすすめ
冷めると成分が元に戻ってしまうため、保温が重要
1日分をまとめて作れるので続けやすい

方法2:じっくり煮込むスープ【栄養も一緒に】

作り方
お好みのスープや汁物に生姜を加える
弱火で1時間以上じっくり煮込む
温かいうちに飲む
おすすめレシピ
鶏肉と生姜のスープ
野菜たっぷり味噌汁
豚汁

ポイント
煮込み時間が長いほど効果的
冷めたら温め直してから飲む
作り置きする場合は、食べる直前に温める

方法3:乾燥生姜(ウルトラ生姜)を作る【最強の保存食】

この方法が最もショウガオールの含有量が高く、保存も効くためおすすめです。

天日干しの場合
生姜を蒸す、または茹でる(10分程度)
薄くスライスする
天日で1週間程度干す
カリカリになったら完成

オーブンの場合
生姜を蒸す、または茹でる
薄くスライスする
オーブンを100〜120度に設定
1時間程度加熱する
水分が飛んでカリカリになったら完成

使い方
ミキサーやすり鉢で粉末にする
紅茶やコーヒーに入れる
料理の仕上げにふりかける
カレーやシチューに混ぜる

保存方法
密閉容器に入れて常温保存
湿気を避ければ数ヶ月保存可能
調理時の重要な注意点
高温調理は避ける

NGな調理法
炒め物(高温になりすぎる)
揚げ物(150度を超える)
直火での焼き物

これらの調理法では温度が高すぎて、せっかくのショウガオールが壊れてしまいます。

炒め物で使う場合のコツ
どうしても炒め物に使いたい場合は、調理の最後に加えることで、成分の破壊を最小限に抑えられます。

冷めたものは温め直す
ショウガオールは冷めると元のジンゲロールに戻ってしまう性質があります。作り置きしたスープや生姜茶は、必ず温め直してから飲みましょう。

生姜を効果的に続けるコツ

1日の目安量
生の生姜で10〜20g程度(親指大くらい)が目安です。乾燥生姜の場合は、1〜2g程度(小さじ1杯弱)で十分効果があります。

続けやすい方法を選ぶ
忙しい方:保温ボトルでの生姜茶
料理好きな方:じっくり煮込むスープ
効率重視の方:乾燥生姜の粉末

自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことが、長く続けるコツです。

体の変化を観察する
生姜を正しく摂取し始めると、以下のような変化を感じる方が多くいます。

・体が芯から温かくなる
・朝の起床が楽になる
・関節の痛みが和らぐ
・むくみが改善する

これらの変化は、深部体温が上がり、血流が改善されている証拠です。

まとめ

生姜の効果は、「どう使うか」で大きく変わります。
リウマチの症状改善のためには、生の生姜ではなく、80〜120度で1〜3時間加熱した生姜を摂取することが重要です。